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収納スペース
不協和音
セキスイハイムと契約して以降、私と母の間で、ちょくちょく小さな喧嘩があった。
原因は、多過ぎる荷物の扱いに関する意見の相違だ。
家の建て直しなので、二回引っ越さなければならない。 不要なものを少しでも減らしたい。
家族の皆が不要と判断するものは問題にならない、捨てればよい。
いざこざが起こるのは、不要かどうかで意見が分かれる場合だ。
例えば、30年以上も前に買った百科事典が残っていた。本棚を占領してしまうような代物。
30年前の情報で現在も有効なものは少ない。
私が処分しようとすると、母が強く反対する。母にとって、その百科事典は単なる情報源ではなく
貧しかった時代に、無理して買った思い出の品なのだ。
古くてボロボロの家具などを捨てようとしても、母が「思い出」をアピールする。
「思い出の品」は免罪符の性質を持ち、そう言われると、私は手出しできない。
このように捨てる事が苦手な母に頼まれて、私が畑に小屋を作ることになった。2メートル四方のサイコロのような小屋。
古い家の雨戸などを使って、私の手作りでコツコツやった。
プランや引越しの準備で忙しい時だったが、捨てることのできない母の荷物を収納してくれる小屋なので
嫌な作業でもなかった。
家の中の不要物は時間を掛けて、少しずつ捨てていった。私の住んでいる市は、粗大ゴミでも持ち込めば無料で処分してくれる。
車で何十回と運んだ。清掃センターのオジサンに顔を憶えられた。
さて、収納スペースはどの程度確保するばよいのだろうか? 一般的には延べ床面積の10%が目安などと
言われるけど、どうなんだろう。
いろいろと考えてみるが、どの程度のスペースがあれば、全ての荷物を収納できるのか分からない。
お手上げだ。
結局、収納スペースは広めに確保しておいて、新居に物を運び込んでから考えることにした。
全部入れば、それで良し。入りきらなければ、その時に捨てるか、ヨドコウの物置を買うかだ。
どうなることか…不安だ。要らない物に居住空間を占拠されているわが家のイメージが浮かぶ。
「ガラクタを収納するためにハイムの家を建てるんじゃない」と、一人で首を振る。
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畑に私が作った小屋
新しい家のことで忙しい時なのに
早朝に起きて作った。
台風で飛ばないか
心配だったが、
一年目は無事に乗り切った。
木造一戸建て。
平屋、部屋数:1。
設計・施工・メンテナンスは全てDavid。
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ユーティリティ
二階のキッチンのすぐ側にユーティリティという小部屋を設けようということになった。広さは5畳弱。
一般的にはユーティリティは「家事室」と呼ばれ、洗濯やミシン・アイロン掛けなどを行うスペースを指す。
しかし、わが家のユーティリティの第一目的は収納だ。
天井近くまでラックを組み立て、いろんな物を収納する。保存食品もあれば、日曜大工の工具もある。
畑で収穫した野菜、古新聞…。
初めは3畳くらいのプランだったが、二階の洗面を諦めてユーティリティの面積を広げた。
小屋裏
ドマーニの魅力の一つは、二階の更に上に部屋などを確保できることだ。わが家の入居後にはコンファティックという
新しい仕様のが発売されて、空間の有効活用を更にドマーニは進めている。
わが家では、主に収納の目的で小屋裏を作った。6畳の広さがあり、高さは1.4メートルに抑えている。
これ以上の高さにすると、三階建として述べ床面積も加えられ、税額が変わってしまう。
わが家は屋根の形が変わっているので、6畳しか小屋裏として使えなかったが、通常はもう少し広い空間が
確保できると思う。
この小屋裏には、折りたたみ式のハシゴで二階から上る。
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小屋裏に上るためのハシゴ。
展示場で見たかったのだが、
どこの展示場にもなかったハシゴ。
展示場ではロフトになっていたり
階段があるからだ。
慣れると上り下りも楽だ。
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床下収納
普通床下収納と言えば、台所の床などに大きい正方形の扉が付いていて、
引き上げると、四角い空間がありそこに物を収納する。
ハイムでも勿論その通り。ただ、ハイムの場合は収納する箱が標準で二つ付いていて、
それをスライドさせるので二倍の収納能力がある。
しかし、すごいのはその下だ。収納用の箱を左右に分けると、床下への入り口になる。
名古屋セキスイハイムではベタ基礎が標準。また基礎の内側部分には在来工法のような
コンクリートの壁がない。ユニットの端の部分に柱が立っている。
結局、基礎全体がスケートリンクのような広い空間になる。
壁が無いので通気も良い。屈んだ格好であれば、どこでも自由に行ける。
ハイムは勧めないが、施主の判断で巨大な収納空間として使う事ができる。
捨てれないけど、使わないものは、床下に突っ込んでおけばいいのだ。物を、ほふく前進で運ぶのは
大変だと思うが、不可能ではない。
窮屈だった収納の問題にも光が差してきた感じ。

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扉を閉めた状態 |
収納ボックス その1 |
収納ボックス その2 |
広がる床下空間 |
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階段下収納・クロゼット
階段下の収納は意外に広い空間を確保できる。床の広さが1畳、天井の高さが165センチ。これだけあれば結構収納できる。これは予想外のプラス。
一方、主寝室のクロゼットはウォークイン・タイプへの憧れがあったのだが、無理だった。こっちはマイナス。
また、母の8畳の和室は、たっぷりと収納スペースを確保した。だが、母親の膨大な荷物が納まるかは疑問。
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hints
簡単ではないが、荷物の量を算出してみよう。
それが分からないと収納スペースも決められない。
収納スペース内はガラガラなのに、リビングが狭い家がある。逆にリビングに物が山積みになっている家もある。
また、子供は成長するにしたがって、荷物も増える。

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