建築の記録 工事記録
電気屋さん・水道屋さん

なくてはならない作業

 電気工事
大工さんは毎日作業をしていたが、電気屋さんを見るのは2日に1回くらいだった。 50才前後に見える。自分よりも年上だと思うけれども、意外に年下かもしれない。お互いに外見からは分からない世代なのだ。
電気屋さんは話し掛けると、いつもニコニコしている。 この笑顔がニコニコなのかニヤニヤなのかは、見方によって変わるように思う。
 タイル欠落?  配線の集中箇所  電源ポールの根元

照明の位置を確認しようとすると「それは、インテリアの仕事なんです」との返事。電気屋さんの作業範囲も 部外者には分かり難い。トイレのダクトの設置も電気屋さんがやっていた。
さて、プラン検討の箇所で、スイッチやコンセントを決める時には集中力が続かずにインテリアの稲垣さんに お願いしたことを書いた。
これらの位置は、内装工事中の家に入って初めて現実味を持つ。スイッチの位置に問題があっても、図面からでは十分には分からない。 特に高さは実際に見ないと分からない。
電気工事が始まってすぐに、電気屋さんにはスイッチの位置を変えてもらったり、コンセントの追加をお願いした。
電気屋さんに作業をお願いすると同時に、現場監督に電話連絡をした。その後にeメールを関係者全員に送った。
もし時間に余裕があるならば、まず現場監督に作業を打診して、それに対する見積金額を営業から教えてもらって、 納得できる金額であれば作業を依頼するという順序が一番良い。
しかし、現場ではそんな流暢なことをしていると、クロスが張られて作業自体が出来なくなる可能性がある。 だからフライング気味に作業をお願いする。作業費が高めのハイムでも、法外な作業費を請求されることはないので安心してよい。
だが、今から思えばコンセントやスイッチの位置を現場では十分には吟味し切れなかったという後悔が残る。 入居後に電話のジャックが手前すぎて気になる。工事中に電気屋さんにお願いすれば、電話機の後ろに隠せたのに と思う。引渡し後に電話機を置いてから気付いた。
また2階のトイレに入るときにトイレの中の照明をつけようとして、フロアのダウンライトをつけてしまう。 これも事前に注意すればミスも回避できたかもしれない。でも人間のイマジネーション能力には限界があるのだ。
しかし、電気屋さんに現場でお願いしても直せなかった問題もある。
例えば、リビングのTVの位置が気に入らないので、別の所にTVのアンテナを引き出して欲しいと 言っても、無理な場合が多い。これは据付時点で作業される内容なので、内装工事中に電気屋さんに言っても 遅すぎるのだ。結局、プランの手抜きがしっぺ返しをしているのだ。
だから、プラン検討にしても、作業現場の確認にしても十二分に対応しないと後悔が残る。
 洗濯機用水道  お風呂工事


 照明スイッチの並び替え
内装工事も終盤になり、ダウンライトが点くようになって、スイッチとの対応が気になり始めた。
スイッチが複数付いている箇所では、一番上のスイッチが主照明で、次に近くのダウンライト、そして遠くのダウンライトに 対応しているようだ。スイッチの上から順に、中・近・遠の順になる。これはハイムの標準的な並びなのだろうと思う。 妻はこれでも構わないというが、私は近・中・遠の順に並べたい。
電気屋さんに相談すると「スイッチの入れ替えは、簡単にできます。 ただ、今は検査前なので一旦図面通りに工事を終了させていただいて、引渡し後にスイッチ入れ替えの作業をさせてほしい」 とのことだった。
ハイムでは引渡し前に、検査専門の方が来て色んな検査をする。スイッチが図面通りに付けられているのかもチェック対象に なるようだ。今スイッチ位置を現場で変える作業をすると、図面と違ってしまう。 図面を変更すると面倒なことになるので、とりあえず引渡しは、現状のスイッチのままでさせてほしいということのようだった。
私も、その提案を承諾した。入れ替えの作業は入居後に行った。詳細は入居後のセッションで。
 お風呂の水道  トイレの工事


 水道屋さん
水道屋さんも電気屋さんに劣らず、とても個性的な方だ。口髭が印象的。
水道屋さんに初めて会ったのは、解体直後に設計の森さんと一緒に現場に来てくれた時だった。 井戸をどうするかを現場で確認しながら話すためだった。
井戸を残して手動ポンプを付けることが私達の希望だったが、具体的にどうすればいいのか曖昧だった。 従来は60センチ直径のヒューム管(コンクリートの筒)が井戸の上に乗っていた。 このヒューム管は大きすぎるので、この菅を径の小さいものにして、かわいい手動ポンプを付けたかった。
水道屋さんにこちらの希望を伝えると、数日後に営業経由で見積が届いた。 600ミリのヒューム管を300ミリに変更する工事費が約14万円。 既存の電動ポンプの取り付けや、手動ポンプの手配も含めて総額で20万程度だった。
新しい家では数年前に買い換えた電動ポンプをそのまま使って、建物外部の散水栓や立水栓で井戸の水を使うことにした。 車を洗ったり、植物に水をやっても水道代が掛からないのはGood。 実は家の中でも井戸水を使いたかったのだが、ハイムの回答はNGだった。
14万円の工事費が高いように感じたので「安くならないの?」と西山さんに相談すると
「これは安くなりません」との返事だった。
この価格の妥当性が分からなかったので、地元の井戸専門の業者にも見積を取ってみた。価格はほぼ同じだった。 ただ、専門業者は井戸の底に沈殿している土を取り除く作業が含まれていた。 井戸は何年も使っていると、底に土砂が溜まって良くないらしい。
ちょっと迷ったが、ハイムの水道屋さんにお願いすることにした。 ハイムが薦める業者以外を使うことへのアレルギーがあったことが大きな原因。
友人の庭師に価格を相談すると「ハイムの作業費は安いとはいえないが、まあそんなもんだろう」との返事だった。 手動ポンプ自体は、インターネットで購入した。「ガチャポン」で検索すると出てくる。 1万円ちょっとで素敵なアメリカ製ポンプが届いた。いい感じ。
入居前に、水道屋さんによる作業は終了したのだが、この工事には結構不満を感じている。
まず、300ミリの菅の設置位置。井戸の手前に簡単な水遊びができるような空間を作りたかったので この管とポンプは、なるべく建物に近付けたかった。それで「できるだけ建物近くに設置」とお願いした。 この「できるだけ」という曖昧な表現が問題だった。水道屋さんは本当に建物ギリギリの位置まで近付けて 設置した。私はそこまで近付けることができるとは思っていなかった。 手動ポンプが外壁に近過ぎて気になる。ポンプのレバーが壁に当たるほどではないが、結構近い。
ただ、私が距離を正確に指示しなかったのだから、ハイムや水道屋さんに落ち度はない。 私の指示通りに、できるだけ建物近くに設置していただいたのだから。 他の箇所は寸法で正確に指示したのに、ここは曖昧だった。反省している。
もう一つの不満は、300ミリの菅の材質。ここに水道屋さんは下水管のアジャスターを使った。
「これを使います」と水道屋さんには私に説明した。 その時には、良し悪しが分からなかった。私は「はい」と返事をした。
しかし、作業の終わった現場をみて庭師が言った。
「何だコリャ? 下水のアジャスターじゃないの。こんなのを井戸に使うなんて絶対変だよ。 普通は下水に使うもんだぜ。何かで目隠しせんと駄目だな」と。
そう言われると、そんな気がしてきた。
しかし、既に作業は完了してして、修正は無理。しかも私は了承したのだから不満を正当化できる立場ではない。
2006年1月現在もその状態のままだ。 この井戸がどうなるかは、入居後のセッションで書いていこうと思う。
水道屋さんは、これ以外の水回り全般を担当する。とても大切な役目だ。だから仲良くした方がいい。
 解体後の井戸  不満が残る完成直後の井戸

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図面も沢山あって…