建築の記録 工事記録
意思伝達の方法

eメール、携帯電話・・・

 誤解を無くすため
「建築の記録」のセッションで「意思伝達の方法」とは何のことだろうと思われるかもしれない。
しかし、自分の考えを相手に伝えた仕方を振り返って見ることも必要だと思い、このページを書く。
住宅建築に関してはこちらは素人で、自分の希望をハイム側に伝える表現能力は貧弱だ。
建築用の用語も知らないので、 家の部分を指し示す名前も分からない。
でも納得のいかない家を作られては困る。
契約前から、私はeメールを営業の西山さんに送っていた。
eメールという手段を私は気に入っている。
言った言わないという行き違いが無いし、日時の履歴も明確に残せる。また複数の相手に同じ内容を伝えることができる。
eメールでは自分の気持ちを正確に伝えられないという意見もある。でも目を見て言葉で話すからといって 気持ちが正確に伝わるわけではない。正確に言えば、どんな手段を使っても自分の気持ちは他人には伝えられない。 これが私の考えだ。せいぜい、あまり的外れでない程度の勘違いに抑えられるだけだともいえる。 でも、人間には自分の気持ちを誰かに共感して欲しいという強い思いがある。 この限界と欲求がコミュニケーションの奥深さだ。
ちょっと話が脱線した。話を戻そう。
ハウスメーカー関係の方々は、WEBに関しては遅れている印象を持った。 私が知っている限られた人達から、ハウスメーカー全体を評価してはいけないと思うが、あながち外れてもいないように思う。
ちょっと古い話になるが、トヨタホームの営業の佐藤さん(懐かしい!)にメールを送った。ハイムかトヨタかで迷っていた頃だ。 名刺にある通りのメールアドレスにメールするが、エラーになってしまう。 もう一度チャレンジしてもエラーだ。困って彼の携帯に電話する。
「佐藤さん、名刺のメールアドレスにメールしたけど、エラーになっちゃうんだけど…」と私。
「メールですか。えーと…」と佐藤さん。
「メールアドレスが正しいかどうか確認したいんだけど、分かる?」と私。
彼も自分の名刺に印刷されているアドレスしか知らないようだ。一旦電話を切る。しばらくして折り返しの電話が入る。
「Davidさん、ごめんなさい。名刺のメールアドレス間違ってました。正しくは●●です」との返事。
「正しいメールアドレスは分かったけど、いつからその名刺使ってるの?」と私。
「数ヶ月前に作り直した時に、間違って印刷してしまったようです」と彼。
「ふ〜ん。それでお客さんからのメールが届かなくて、問題にならなかったの?」と私。
「eメールを送られるお客様は、ほとんどいないものですから…」と気まずそうな彼。
「じゃあ、数ヶ月使った名刺の間違いの第一発見者が私かな」
「そうですね」と彼。
結局、メールで用件を送るお客が少ないので、あちらもメールには疎くなってしまったようだ。
この話に象徴されるようにeメールでのやり取りに関し、2005年の時点ではあの業界ではまだまだ少ないと感じた。

 eメールと携帯電話
2005年12月31日現在、ハイムの皆さんに送ったメールをカウントしてみる。全部で98通のメールを送っている。 複数の相手に送っている場合が多い。 現場監督に修正してほしい点を伝えるのに、営業と設計にもCCでメールしておくパターンだ。
ファイルを添付したメールは27通ある。
内容のニュアンスを見ていただくために、実際に送った2通のメールを引用してみる。添付した写真も載せておく。



日付:September 24, 2005 2:07 PM

件名:インテリア手配のカウンター高さの件

to:森さん

cc:西山さん,稲垣さん,西野さん

本文:一週間前に現場でインテリア手配のテーブルを人造大理石の テーブルの下にパラレルで配置しようということになりました。
その取り付けの高さは、私としてはテーブルの上面が床から63センチのつもりだったのですが、 森さんが大工さんにFAXで 指示された寸法では、テーブルの下面が床から63センチでの指示になっていました。
現場での打ち合わせの後、電話でも高さの再確認を森さんと したのですが、意思疎通は難しいものですね。
現場では、森さんの指示した内容で、一旦テーブルを取り付 けていましたが、私が大工さんに頼んで(勝手に)修正してい ただきましたので、報告の為にこのメールを送っておきます。その図面も添付します。
西山さんには、この件に関して電話で話はしてあります。
以上、よろしくお願いいたします。

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日付:September 25, 2005 7:05 AM

件名:ダウンライト・スイッチの位置変更の件

to:西野さん

cc:西山さん,森さん,稲垣さん

本文:二階の南側の子供室の外の壁に、アーチ手前のダウンライト用の電源スイッチがあります。
高さは、確か1200の位置にありました。
でも、ここにはピアノを置く予定です。ピアノの高さが130センチですから、スイッチが隠れて押せません。
それで、電気屋さんに約20センチ上に移動していただきました。写真を添付します。

ハイムにメールをしてもメールでの返事は半分もない。大半は私の携帯電話が鳴る。 西野さんは、メールを送っても返事は来ずに、必ず携帯に電話が掛かってくる。 実は西野さんからは一度もメールを受け取ったことがない。
ハイムの方々には自宅にではなく、携帯電話に電話してもらうようにお願いしていた。
私も西山さんと西野さんの携帯電話には何度も電話した。設計の森さんの携帯にも電話したことがある。
私は決してeメールばかりしているわけではない。彼らの携帯電話に直接電話した回数の方がはるかに多い。
間違って彼らの休日に電話してしまうことも多かった。 西山さんは水・木と休みだけれども、それを忘れて電話してしまう。 でも西山さんは「Davisさん、何でしょう?」と気さくに応えてくれた。 その態度は契約前も、契約後も、入居後も同じだ。
また、eメールを送っても、数日間も見てもらえないことも多々あった。 夜遅かったり、現場に直行したりするとメールを見る機会がないからだと思う。
ハイムからはFAXで図面や見積が届くことも少なくなかった。私も時々FAXを使った。
意思を伝えようとすると誤解が生じる。今から思うと、ハイムとの打ち合わせは誤解が少なくなかった。 しかし、何度も意思疎通をしようと努力することによって、最終的には誤解を克服できたと思う。
曖昧なままだったら、不満が残ったと思う。


 hints
eメールは有効に活用しよう。
送り先が現場監督だけへの用事であっても、CCで営業にも 送るというようにした方がいい。
自分自身の打ち合わせの確認のためにもメールは有効。「言った」「言わなかった」を回避できる。 時系列での状況の変化を正確に確認できる。 また、不具合や修正希望もペイントで丸を書く程度で十分意思が伝わるので活用しよう。


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