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ドア(扉)

仕切るもの? 開かれるもの?

 ドア
ドアとは不思議なものだ。
閉められたドアは、自分が締め出され、見捨てられたことをイメージさせられる。 しかし逆にドアが開かれることにより、自分は受け入れられ、歓迎されていることを連想する。
またドアの位置や種類は、動線や防音にも直結する。ドアの選定は住宅建築の重要なポジションを占めることになる。
ドアは「開き戸」と「引き戸」の2種類に大きく分かれる。
プランのセッションで、扉に関して簡単に説明したが、ここでは写真を見ながら実際のイメージを把握していただきたい。
わが家の屋内のドアは、開き戸が7箇所、引き戸が5箇所ある。

 玄関・勝手口
写真1のように玄関は親子ドア。「オーセンティックC13」というタイプ。色はブラウンを選んだ。
色の選択肢は黒かブラウン。黒の方がスッキリするとのことで、黒を選ぶ割合が高いらしい。
外から見ると大きな扉(親)が左で、小さい方(子)が右に来る。これを左右逆にするかどうかは、充分に検討した方が良い。 ちなみに親子ドアの小さい方(子)のドアは、引越しの時に開けたが、それ以外には全く開いたことがない。
写真2は、2階のベランダから勝手口用のドアを見た様子。ドアを開ければリビングで、左側に見える窓は子供部屋。
このドアと同じ物が1階の勝手口にも使われている。その勝手口を室内側から見たのが写真3。
勝手口から入ると小さなパンが置かれ、 パンには排水口も付いている。実は、この排水口に絡むトラブルが2006年4月に明らかになった。 このトラブルに関しては、「クレーム箇所と修理」に記した。
 写真1 玄関ドア  写真2 2階ベランダ扉  写真3 勝手口内側


 「パブリックドア」と「プライベートドア」
上でドアは「開き戸」と「引き戸」の2種類があることを書いた。 しかしハイムのカタログを見ると「パブリックドア」と「プライベートドア」という区別もある。
簡単に言えば、ガラスが入っていてドアの向こうの気配や様子が分かるのが「パブリックドア」と呼ばれ、 ガラスが入っておらず部屋のプライバシーを保つ扉が「プライベートドア」と呼ばれる。
「パブリックドア」のガラスには透明なタイプと、カスミガラスのタイプがある。
しかし、「プライベートドア」であればプライバシーが保てるかというと、意外にそうでもない。 詳細は下の「驚きの事実」で説明した。
さて、写真4に写っている2つのドアを見ていただきたい。右側が「パブリックドア」で、左が「プライベートドア」だ。
型番でいうと右の「パブリックドア」がGB-3、左の「プライベートドア」がPB-2になる。
写真4の中のGB-3は「開き戸」だが、「引き戸」のGB-3も他の箇所で使っている。 写真5がそれ。おうとつ感を理解していただけるだろうか?
一方、写真4の左側のPB-2を部屋の中から見たのが写真6。おうとつ感は実物を見ないと実感できないかもしれない。
 写真4 2種類のドア  写真5 GB-3 引き戸タイプ  写真6 PB-2 開き戸タイプ


 インテリア手配扉とパネルドア
写真7をご覧いただきたい。
廊下突き当たりにあるのがインテリア手配の特注扉だ。この扉の向こうは和室。 和室の引き戸は通常、ガラスは入らない。 しかし、この場所は採光の為に特注でガラスを入れた。扉の価格は約7万円。
ガラスが入っているにも関わらず、このドアは非常に軽い。小指一本でも軽々と操作できる。 軽くて良いかというと、そうでもない。軽すぎるのだ。扉を閉めようとすると、柱に当たって撥ね返ってしまう。
あえて摩擦を増すように、入居後に細工をしてもらったが、あまり効果はない。
写真8には、2階リビングから直接入るパネルドアが3つ写っている。 パネルドアは、見た目もシンプルで価格も安い。
この3つの中の2つは普通の部屋へのドアだが、1つはトイレのドアになっている。
左側のドアはピアノの陰でレバーハンドルが見ないが、見た目は3つのドアとも、ほとんど差異がない。
通常のシングルドアの幅は75cmほど、また通常のトイレドアは60cm。
しかし、リビングから見える位置にトイレを設置したために、わが家では、あえて普通のドアを採用した。
だから家族以外の方には、トイレの場所を説明しないと用も足せない。
でも注意深く写真を見ると、トイレのドアがどれかが分かる。関心があれば当ててほしい。
また、トイレ中の明かりの状態を見ることができる小さい穴がドアに付いたものを時々見掛ける。 あれは、ハイムの純正にはないので、必要ならハイムに相談してみよう。
写真9は、パネルドアの引き戸。リンクページも掲載している「新築一家さん」の計測によると、 1kg以上の力で押さないと扉は移動しないようだ。 引き戸は意外に重いので、注意が必要。
検討中の方は、実邸などで一度は自分の力で試されることをお勧めする。
 写真7 1階廊下部分  写真8 トイレはどれ?  写真9 引き戸は重たい


 その他
写真10をご覧いただきたい。引き戸のレール部分。V字型に凹んだレールの上を扉がスライドする。前述のように重い。
写真11は、階段下収納のドア。少し開いた状態で写真撮影した。
階段下収納のドア高は、内部の天井高と合っていないこともあるので、気になる方は注意。
ドアよりも内部の天井が高ければ気にならないが、逆にドア高よりも内部天井が低いこともある。 ドアを開けると、上部が壁になってしまう。
これは、階段収納の高さは物件ごとに変わるが、収納用のドアの種類が限られているからだと思う。
写真11は、レバーハンドル部分。ハイムのドアは、ドア枠側にマグネットが付いていて、そのマグネットにレバーハンドル側が 吸い付けられて、カチャと固定される仕組みだ。僅かな力で開け閉めでき、とても使いやすい。
また、この部分のあそびの調整はドライバ1本で簡単にできるので、ご自分で調整を試してほしい。
また、写真はトイレのレバーハンドルなので、ボタンタイプの黒いキーが写っている。
ハイムは標準ではドアにキーが付かないようなので、必要な方はハイムと相談して欲しい。
それから、ドアの高さの話をすると、天井の高さが変わっても、ドアの高さは変化しない。
2400の天井でも2550や2600のハイ天井でも、ドアの高さは同じ2080ほど。 つまりドアは一緒で、天井からの垂れの部分で調整していることになる。
 写真10 引き戸のレール  写真11 階段下収納のドア  写真12 レバーハンドル


 驚きの事実
ハイムの開き戸は、意外に音が漏れる。
入居後に、その音に驚いて注意深くドアを見てみた。すると、ドアの下の部分の隙間が非常に広いことに驚いた。
写真13がその部分の写真。なんと2cmほどの隙間がある。新聞や手紙を忍び込ませるという程度ではなく、普通の本でも そのまま通ってしまう。これでは、音が漏れても仕方ないと理解した。
防音を考えるのであれば、引き戸を使ったり、必要な部分にはドアを2枚重ねるような工夫が必要だと思う。
最後に写真14を、ご覧いただきたい。
ハイムの開き戸は、簡単にはずれてしまう。ドア部分が枠側に乗っているだけなのだ。
ドアを開いた状態で、ドアを上に持ち上げてみると、「あらっ…」と意外に簡単にはずれてしまう。
写真の金具部分を見れば、簡単に抜ける構造がお分かりいただけると思う。 はずすのは一人でも出来るが、装着時には一人では難しい。二人でやれば簡単だ。
面白いように抜けるので、是非試していただきたいが、ドアやクロスに傷を付けないように注意していただきたい。
 写真13 広いドア下の隙間  写真14 あらら…驚き



 hints
ドアも実際に触ってみよう。
重さ、硬さ、おうとつ感、質感は実物を触ってみなければ分からない。展示場はドアが少ない。 実邸で触る努力は無駄にはならない。
また、音の漏れは意外に盲点。音の伝わりを意識して、プランを見直してみよう。


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